hunter×hunter

hunter×hunterはなぜ面白いのでしょうか。それは、著者の冨樫さんのエンターテイナーとしての才能が素晴らしいからでしょう。面白い物語の要素がちりばめられている。世界中を旅する冒険、魅力的なキャラクター、推理小説のようにパラレルに進行する物語、特殊能力を駆使したバトルなど、冨樫さんは人を楽しませる漫画を熟知しています。なにより、主人公が自分達よりも強い敵と対峙した時のヒリヒリとしたやりとりや戦闘の緊張感は他の漫画よりも抜きん出ていると思います。

幻影旅団との戦いは前半部分のクライマックスとして最高でした。敵でありながら主人公達と同じくらい惹きつけられる魅力を持っています。キルアもそうですが、幻影旅団のメンバーも、その生い立ちに影の部分があります。この影の部分がキャラクターの魅力を引き立て、時に狂気を伴ってキャラの強さを発揮させます。幻影旅団編は緊張感がいっぱいのシーンの連続でした。オークションという舞台設定を背景にしてキャラクターそれぞれの思惑が同時進行していきます。このパラレルな物語の進行が、読むものを飽きさせず、常に新鮮な気持ちで読むことができる要素となっています。旅団の尾行シーンや捕獲作戦は本当に手に汗握る展開で、早く次のチャプターを読みたい気持ちをくすぐられてよかったです。まだゴン達は念能力を覚えてまもないため、幻影旅団とは圧倒的な力の差があります。なので、旅団と対峙した時はいつ死んでもおかしくないというギリギリのシーンの連続です。hunter×hunterのもっとも好きなところは、この強敵に対した時の緊張感の演出が抜群に上手いことです。後に出てくるゲンスルーやキメラアントとの戦いでも同様に「うまいなー」といつも思います。キメラアント編も良かったです。ゴン達も念能力を覚えて自分たちの技を繰り出すようになります。この辺りから念能力という特殊なチカラを使った戦闘が本格的になってきています。キメラアントという未知のモンスターと言う設定も面白いですが、戦闘シーンで念能力が前面に出てきたため戦いに奥行きが出てきました。それにしても王や直属護衛軍は強すぎます。キャラクター的にはネフェルピトーが一番好きですが、ゴンとの直接対決シーンは最高でした。漫画ではキャラクターの狂気が描写されていることが重要な要素だと思っていて、ネフェルピトーに対するゴンの狂気は本物でした。